第8回助成事業
○助成事業数:8件 ○助成金総額:2,000,000円
◯活動期間:令和元年10月1日〜令和2年9月30日
助成した事業名及びその事業概要は以下のとおりです。(順不同)
✱事業名:「あそうぼうさい in 北九州」の2年目開催と継続への取り組み
防災を家族で楽しく学ぶ!体験する!
「防災はとっつきにくい」「防災は堅苦しそう」という防災の印象を打破し、生活のなかにあることが備えに繋がることを実感してほしいとの思いから、「遊ぼう!」と「防災!」を組み合わせた子ども向けの防災啓発を開発、実施しています。
その象徴的な活動として「あそぼうさい」というイベントを様々な団体の協力により開催しています。
助成を受けて実施したのは、2つ。1つは、イベント「あそぼうさい」の開催。
もう1つは、次年度行こうも防災啓発の開発・実施を継続的に取り組めるような仕組みづくりです。
令和2年2月に「あそぼうさい」の開催を予定し、北九州市内の全小学校にチラシ配布をご協力いただくなど、実施準備と広報を精力的に行ってきましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止を判断しました。
当イベントの目玉である「防災ダンス『心配性ヒーロー』」の動画をダンサー、学生も参加して制作、YouTubeにて配信しました。
継続的な取り組みの仕組みづくりとして、「あそぼうさい」活動の発信や宣伝、活動団体のプラットフォームをつくるべく、ホームページ立ち上げに取り組みました。また、イベント実施に向け活動者の想いを集めて「あそぼうさいin 北九州実行委員会」を組織し、そのメンバーを中心に活動の輪を拡げていくことになりました。
今回の助成をいただき、次回以降の活動がしやすくなるような素地づくりができました。本当に感謝しております。この素晴らしい寄付の仕組み。助成事業を通じて成長した活動や団体について取り上げ広報していくことで、結果的に1000人の夢寄金の宣伝にもなるものと考えます。
✱「防災ダンス『心配性ヒーロー』」の動画はこちらをクリック→こちら
準備していた「あそぼうさい」のチラシ
✱事業名:子どもたちが主体的に生きるチカラを育む「生き方のデザイン授業」
子どもたちに授業を届ける生き方のデザイナー養成のための「講師のための学習会」
障害がある人とない人がお互いに理解し合い、「ともに」自分らしくイキイキと安心して暮らすことのできる社会の実現を目指して活動している一般社団法人生き方のデザイン研究所。今回の助成により、次の2つのことを実施しました。
1つは、生き方のデザイナーさん(障害があることを強みに、自分らしい生き方をデザインしている人たち)が、講師という立場で子どもたちに出会い、新しい視点や刺激を提供する「生き方のデザイン授業」を公教育に届けること。
もう1つは、そのために活躍する「生き方のデザイナー」を養成する学習会の開催です。
「生き方のデザイン授業」は、子どもたちの自己肯定感を高め、自尊心や自立心を育てることを大切にしています。この授業で子どもたちは、他者との違いを知り、社会の課題に目を向け、自分の考えを整理し、どのような行動を選択するか、自分の役割はどんなことかを考えます。
生き方のデザイナーを養成する学習会では、先輩生き方のデザイナーから小学校での授業について、自身の役割や自分の経験をどうプログラムに反映させているかなどを伝えたり、発表の場や生き方のデザイナーさん同士の意見交換の場を設けました。
助成をいただいたことで、16小学校で総数30回実施し4年生を中心に1,188名参加、1中学校で1回実施し30名参加、3高等学校で総数9回実施し75名参加と、前年度よりも多くの子どもたちと出会い、授業を届けることができました。また、講師のための学習会は15回実施できました。
このように活動できましたことに感謝申し上げます。今後とも、引き続きの応援をどうぞよろしくお願いいたします。
✱生き方のデザイン研究所webサイトこちらをクリック→こちら
「生き方のデザイン授業」の様子
✱事業名:枝光まちなか芸術祭2019
人口減少地域に新たな価値と交流を生み出した『枝光まちなか芸術祭』
2019年10月12日(土)から14日(月・祝)まで、八幡東区にある枝光商店街の道路をメインステージとした野外舞台芸術祭『枝光まちなか芸術祭』を開催。地元はもちろん、福岡、熊本、東京からアーティストが集い、ダンス、演劇、即興芝居など、10のプログラムを実施しました。
この芸術祭の特徴は、「アーティスト×地域」の視点で「地域のコンテンツを付加」したことです。普段の生活では気づかない地域の魅力を作品の一部またはテーマとして扱い、地域の魅力を再発掘して観客に提示しました。
観客は、作品を通して地域の魅力に改めて気づき、それを中心とした交流が生まれました。その魅力は、地域の新たな価値として地域に残り、土地に愛着を感じるきっかけになりました。多くのアーティストと地域住民が触れ合い、より豊かな芸術文化に触れる機会の創出を可能にしました。また、地元文化芸術ボトムアップの一助にな
ればと、地元アーティストに、招聘アーティストの作品観劇や交流に積極的に参加いただきました。
今後は、これまでのノウハウを活かし、枝光を中心としつつ、北九州市内の様々な場所で作品上映や市民との交流が行えるフェスティバルを行い、北九州市の魅力を引き出して、北九州市を文化芸術でより豊かな街にすべく活動していこうと考えています。
1000人の夢寄金は、私たちの思いを存分に引き出してくれる丁寧な選考や諸連絡の対応も丁寧で、思いのある寄金だと強く感じました。そんな思いのある皆様と経済的支援以外でも一緒にプロジエクトを進行したり、アドバイスいただくような機能があると、より素晴らしいものになると感じました。
✱枝光まちなか芸術祭webサイトはこちらをクリック→こちら
「枝光まちなか芸術祭2019」の様子(webサイトより)
✱事業名:MAP 玄関口プロジェクト2019
門司港の人材と文化資源を活かした独自のプラットフォーム形成する
『MAP玄関プロジェクト』は、国内およびアジアのアーティストやキュレーターと協働し、門司港の特性および地域課題を踏まえつつ、門司港らしさと外への発信力を合わせ持ったプロジェクトです。
予定していた事業のうち、新型コロナウイルスの影響により、一般市民向けのイベントは中止しせざるをえませんでしたが、2019年のコロナ以前のタイミングで、門司港での映像作品を制作しました。
韓国の映像作家が門司港に滞在して制作したこの作品。事前調査で門司港の民宿や土産物屋、元バーの店主に話しを聞き、人々が束の間の休息/まどろみを得る街として、ミステリー的な脚色で門司港を描こうとしました。
また、門司港住民へのワークショップも行い、その参加者や門司港で商売を営む人々にも出演してもらいました。例えば、眠りに落ちているシーンを設けるなど、より多くの方が参加しやすいよう調整しました。セリフが必要なシーンには、北九州市在住の役者に参加を依頼。撮影や照明、録音などのテクニカルも地域の方に担ってもらい、全体として地域で作る作品となりました。
海外からの作家の往来もまだできないため、作品発表は叶ってはいませんが、今後、様々な機会で作品発表の機会を設けたいと考えています。
新型コロナウイルス感染症に翻弄された経験から、今後数年は、より地元に密着し、外への発信力は小さくなるとしても、コミュニティのニーズや希望を踏まえつつ、できることをできる範囲で続けることで、地域の文化の根を絶やさないことに注力していきたいです。
1000人の夢寄金には、この状況下でいろいろ猶予を設けていただき、感謝しております。
✱事業主体である門司港アートプラットフォームのwebサイトはこちら→こちら
制作した映像作品の一場面
✱事業名:Hibikino Green learning project 2019 SDGs from Hibikino
全ての子どもたちに豊かな緑と学びを届けるプロジェクト
若松区ひびきので、「子ども主体・住民主体」の「みんなが住みつづけたいまちづくり」を実現すべく活動しているNPOあそびとまなび研究所。今回の助成により5つの視点の活動で多くの事業を実施しました。
1つ目は、地域の自然や緑に触れ合う探検隊などの環境教育活動。グリーンパークでのちびっ子探検隊などを実施しました。2つ目は、指導者養成活動。ベビーマッサージ指導者研修会への参加などを行いました。3つ目は、子どもの自然の中での群れあそびの機会を作る取り組み、子どもの自然あそび・自然体験活動環境向上のための学習交流活動。縄文土器作りや地球を描こうアースドロウイングなどを行いました。
4つ目は、啓発広報活動や発信巡回展示、出前活動。北九州市立大学大学祭ひびきの祭や消防防災フェスタ北九州、活動会場での啓発などを行いました。5つ目は、継続的な学習支援活動。ひびきのbaseを常設活動拠点として、継続的な学習支援活動を行いました。
子ども達にとっては、真の「ふるさと」として、北九州市、ひびきのに愛着を持っていただけることを目指して活動しました。特に幼い子どもにとって、あそびこそが学びの土台であり、自然の中での遊びは特に重要でありながら、日常生活においては欠損している現実をふまえ、子どものいるすべての場所において、自然と触れ合い、仲間と
触れ合いながら育つ、子どもの権利を補償していく取り組みを行いました。
様々な事業を計画に則って実施する中で、その一部を助成をいただき、参加者の負担軽減ができました。SDGsの視点からも、誰にも公平で参加機会を提供できたと思います。
ありがとうございます。
✱あそびとまなび研究所webサイトはこちらから→こちら
あそびとまなび研究所の資料
✱事業名:第21回ヤングサンタとチャリティー吹奏楽コンサート
チャリティー音楽祭と子どもたちに笑顔を届けるヤングサンタ
北九州市内の、病気と闘いクリスマスを自宅で過ごせない子ども達や、家庭の事情で家族とクリスマスを過ごすことのできない子ども達に笑顔を届けたい。
そんな思いで2つの事業を実施しました。
1つは、0歳から楽しめる「赤ちゃんの泣き声も楽器の一つに」をテーマにしたチャリティー吹奏楽コンサート。2019年10月14日にひびきホールにて実施し、2つの児童ホームの子どもたちを招待しました。当日は約700名のお客様にご来場いただきました。子どもの喜ぶ選曲や「じっとしていなくても声を出しても大丈夫!」と、敷居を低くし、子ども達はもちろん、お子様連れでも心置きなく楽しんいただきました。
もう1つは、『ヤングサンタ』。サンタに扮したボランティアスタッフと共に5つの児童施設、3つの小児病棟を訪問。サンタさんの手から子ども達に、夢とプレゼントを届けました。入院中のお子様には大きな色鉛筆セットを届けました。また、看病に頑張っているお母さんにとの思いを込めて、ハンドメイドの手提げバッグも届けました。闘病中の子ども達は、サンタの姿を見ると笑顔が溢れ、たくさんの子ども達に喜んでいただきました。
各児童施設へは、サッカー、バスケット、バレー、ラグビーのボールセットを届けました。また後日、医師会を通じて、北九州市内の41小児病棟に絵本を寄贈しました。
1000人の夢寄金のお力を借りることができ、幅広い世代の皆さんに吹奏楽コンサートを楽しんでいただくことができました。そして、コンサートに参加していただくことでチャリティーとなり、北九州市内の小児病棟や児童施設への訪問、プレンゼとのお届けが可能になりました。
✱ヤングサンタwebサイトはこちらをクリック→こちら
「ヤングサンタ」事業の資料
✱事業名:旅する絵本カーニバル in 東田
コンセプトは「絵本を楽しみ、絵本で愛をつなぐ」
活字離れの進む昨今、子どもたちに読書の楽しさ、大切さを知ってもらうため、まず絵本がきっかけになればと考え、有志で絵本カーニバルを企画、実施しました。
コンセプトは「絵本を楽しみ、絵本で愛をつなぐ」。2019年11月12日から14日まで、八幡東区東田の環境ミュージアムや隣接するエコハウス、ドームにて開催しました。
対象は、赤ちゃんから高齢者まで。約500冊の絵本展示や日替わりイベント、ワークショップ、地球の道ピクニックなどを展開しました。
子どもの頃に読んだ絵本の記憶は大人になっても心に残っているものです。一冊でも多くの絵本を読んで感性豊かな大人になることを願っています。
活字離れが指摘されて久しく、親世代も読書習慣が薄れており、家庭での本との触れ合いや親子で読書に親しむことが少なくなっています。読書の楽しさを知る直接的な機会やきっかけづくりが不可欠となっています。
会場では、親子で語らいながら絵本をたのしむ姿を目の当たりに出来、自宅でもない、図書館でもない、学校でもない、いつもと違う環境の中で楽しく読書する子ども達の姿を見て、今後も続けていく必要性を感じました。音楽や影絵などとのコラボのお話会も、楽しく絵本に親しむきっかけになると思います。
「旅する絵本カーニバルin東田」のフライヤー
✱事業名:かんかんむらの音楽会
子どもたちに良質な音楽を届ける継続的な取り組み
1996年4月から自主保育グループとして活動を開始したNPO法人かんかんむら。
その頃から子どもたちに「生の音楽」に出会わせたいという思いで、音楽会を企画し実施しています。助成によって実施したのは2つの音楽会です。
1つは、ピアノ奏者の中島由紀子先生と鶴原詠子先生による「ピアノ連弾コンサート」。
2019年11月に北九州市立大手町練習場で行いました。ピアノ演奏でよく聴く歌などを、様々なジャンルにアレンジして、たくさんの音や楽しみ方に出会ったコンサート。北九州市内の幼児親子を中心に約80名が参加し、子どもも大人もみんなで生のピアノの音色を楽しみました。帰宅後家族でピアノの弾き合いで盛り上がったという声も届きました。
もう1つは、新型コロナウイルスの影響でコンサートを断念し、動画制作配信に変更しました。2020年6月に南小倉バプテスト教会にて、バイオリン奏者で音楽療法士であり、牧師の谷本仰さんによる「子どもとおとなのための音を楽しむ会~音あそび2020~」を収録、編集しました。
谷本さんは、日常にひそむたくさんの音に耳をすまし聴いたり、生み出したりと、音で遊ぶことを体験させてくださいます。この動画を7月7日より、かんかんむら幼稚園ホームページ等で配信開始しました。思わず見入ってしまう動画には、「家の中にある音のなるものを集めて鳴らしながら家族で見ました」など、たくさんのメールが届きました。
日頃出会うことのない人たちにも動画配信を通じて音楽を届けることができたことは嬉しかったです。
1000人の夢寄金は、書類審査、その後のプレゼンテーション審査の過程に誠実さを感じました。
✱「子どもとおとなのための音を楽しむ会~音あそび2020~」の動画はこちらから→こちら
「ピアノ連弾コンサート」の様子