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映像による文化の継承「平松町アーカイブ」

平成29年2月26日(日)第5回助成事業「平松町アーカイブ」を取材してきましたhappy02
事業途中経過のご報告です。

この事業は小倉北区平松町に焦点を当て、映像を使った町の埋もれつつある歴史・文化の掘り起しと
アーカイブによる保存・継承を実践していくものです。

小倉城下に漁村集落として形成された平松地区には、北九州市無形民俗文化財「小倉祇園 平松の神輿」や
平松初盆・盆踊り・御大師堂祭りなど、伝統的な歴史文化と昔ながらの人間関係、生活文化が今なお色濃く残っています。

通常このような文化や伝統は口頭や経験で伝承されていくものですが、
1994年から2005年度までの12年余りににわたる大規模な住環境整備事業により、
地域を取り巻く環境が大きく変わり、時代とともに旧住民の減少や高齢化も進んで、

当地区の文化・伝統の継承が難しくなってきました。

実は驚くことに、このアーカイブ事業を始めたのは北九州に縁も所縁も無いたったひとりの30代の女性です。
簡単にご紹介しておくと、この女性は京都出身。大学で人間環境心理学を専攻し、
修士論文作成のため通ったのがこの平松地区でした。

そうするうちに、この町の魅力に惹かれ、2008年大学卒業を機にたったひとりで移住してきました。
そして、平松町に実際に居住しながら2013年春から撮影を続けていますnote

今回伺ったのは、この活動の中でほぼ毎月複数回開催している鑑賞ワークショップ(WS)。
定期的に繰り返し開催している鑑賞WSでは、平松町の新旧居住者、出身者とともに映像を鑑賞し、
記憶に埋もれた町の歴史や生活、文化を細かに掘り起していきます。
毎回、参加者の顔触れも、参加人数も変わります。
映写予定時間になると団地内にある集会場に住民の方々が三々五々集まってきます。
フィルムを鑑賞しながら、それぞれが勝手にしゃべり始めます。それを傍らで映像に収めていきます。
過去の記録を確認したり、質問を投げかけながら各人の記憶を呼び起こし、情報を蓄積していきます。
非常に地道な作業ですが、これを繰返すことで質の高い記録映像を創りだすことができます。

取材に伺った日の鑑賞WSでは、
現在の映像とともに、住民のお一人から提出のあった約50年前の8mmフィルムを見せてもらうことができました。平松神輿以外に昔の小倉駅や魚町などの街並みが写っており、
取材した私も子どものころの記憶が蘇り、たいへん懐かしく見させていただきました。
この当時というとハンディ8mmフィルム映写機のテレビコマーシャルが始まった時代でしたが、
それでもまだまだ高価なもので一般庶民には高嶺の花でした。こんな掘り出し物がまだまだ他にもこの地区のどこかに眠っているのではないかと期待せずにはいられませんでした。

WSの実施⇔編集と記録・撮影は今後もずっと繰り返し継続していきます。
4月からは夏の平松御神輿祭りの実行委員会も始まります。
10月以降は祭りの記録に加え、漁業に関わる生活文化の記録も開始の予定です。
年度末には年間成果を報告、あわせて編集を重ねた記録映像を上映の予定です。

平松町アーカイブ事業。今後もまだまだ地道な作業が続きますが、
今回の取材をとおして、この事業が、まちの文化を掘り起こし、
丁寧に未来につなげる大切にしたい文化事業だと改めて感じましたhappy01
1000人の夢寄金へ賜りましたご寄付が、貴重な文化アーカイブづくりに活かされています。
どうもありがとうございます!! confident

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集会場で映写開始です。私のさらに後ろでも今の映像記録中。

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一人増え、二人増え、次第に賑やかに・・・。

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凄く古い写真。自分たちのおじいさんの時代?戦前は間違いない!?

 

 

 

 

 

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